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もう帰国

January 14, 2012

*久しぶりに見つけた高校2年の時の写真。クラス替えして初めて遠足(?)行った。場所どこだっけ? あっ という間に10日間が過ぎ、日本に帰る(?)日になった。時差ぼけが直らず、2−3時間寝ては10時間起きてみたいな日々の繰り返しだったので、色んな意 味で作業効率はあまり良くなかった気がする。結局、あまり息抜きも出来ず、仕事に追われた毎日だったが、やりたい事、会いたい人などはたくさんいたが、久 しぶりに大学、大学院の友人と集まって去年の話をするのは楽しかったし、良い刺激になった。ロスの映画館のでかいスクリーンで何本か映画を見れたのも久し ぶりで興奮した。 3月くらいまでは日本で、引き続き「タイガーマスク」に取り組みながら、新作の脚本の執筆作業、そして新しい企画の開発になる。今年は今まで貯めて来たものを実現していく年にしようと思います。 では、空港に。機内の映画が楽しみだな。しゅわっち!

北村監督とディナー

January 13, 2012

先日、北村監督とメシを食った。 アメリカで活動/活躍している数少ない(5人いないのでは?)日本人監督の一人だ。業界では大分有名な監督だが、念のため過去にはこんな作品を撮っている。 ヒート・アフター・ダーク(1999年) VERSUS -ヴァーサス-(2001年) Jam Films 「the messenger -弔いは夜の果てで-」(2002年) ALIVE -アライブ-(2003年) あずみ(2003年) 荒神(2003年) スカイハイ 劇場版(2003年) LONGINUS(2004年) – DVD作品 ゴジラ FINAL WARS(2004年、東宝) LOVE DEATH(2006年) ミッドナイト・ミートトレイン(2008年) BATON (2009年) – CGアニメ作品 僕より一回り上で誕生日が一日違い。若い頃オーストラリアに留学し、日本で映画を撮り始め、2006年からロスで活動している。諸々の事情で、ハリウッドデビュー作のミッドナイトミートトレインはヒットこそしなかったが、彼の評価はハリウッドで非常に高く、ある批評家はimdbという映画のデータベースで「最も偉大な監督50人」の中で27番に入っている。(1位はデビッドフィンチャー。黒澤明は19番目) ちょうど一昨年、北村監督が岩井俊二監督、青山真治監督と三人でUSCで日本の映画について講義をした時に知り合い、ビバリーヒルズの自宅で夕飯を御馳走になった。色々とアドバイスを貰っただけでなく、話し方が非常に上手く、しかも非日常的な経験が豊富なため、時間があっという間に過ぎてしまう。その時の会話の中で、僕が長編を撮影したらもう一度ご飯を食べるという約束をした。北村監督は、そういう事を俺に言ったヤツはたくさんいたけど、今まで本当に実現させたのは過去一人しかいなかったな、言った。(ちなみにその一人は山口雄大監督) その約束から約一年半かかったが、昨年の12月に幸運にも長編を撮影するチャンスを頂き、今回ロスに戻って来たときに報告がてら、メシをご一緒させて頂いた。 2011年は僕にとってチャンスの年でこそあったが、肉体的にも精神的にも苦労が耐えなく、今までで一番辛い年でもあったかもしれない。しかし、北村監督のデビュー作の苦労話を聞いたら、自分がどれだけ恵まれた状況でデビュー作を監督出来たか改めて気付かされた。助監督で参加して、初日の3時間で殴り合いの喧嘩になったことや、その後自分でかき集めたお金でデビュー作を作るまでに至る血の滲むような苦労と友情の話。必死で口説き倒し出演してもらった俳優、聞いてるだけで切なくなる撮影秘話、撮影終了後2年かけて配給までこぎつけた単館レイトショーなどなど。それでも終わらせて上映し、次に進む事に意義があると言っていた。色々な山や谷を越えて来ただけに、一つ一つの言葉が非常に力強かったし、心に響いた。 北村監督は今ハリウッドで第二作を終わらし、今年は後二本控えているので、忙しくなりそうだと言っていた。公開が非常に楽しみだ。 そして昨日大学院の同期の監督と会って、ホットドッグを食べ、ビールを飲みながら去年の事について話した。彼は、去年三本長編の話があったが、二つは流れ、一つは17日間の撮影が終わり、編集が終わった所で理不尽な理由によりその作品は永久にお蔵入りになってしまうと言っていた。 当たり前の話だが、皆、表向きに成功しているように見えていても陰ではものすごく苦労している。そして何よりそれを乗り越える努力をしている。漫画の「はじめの一歩」の受け売りだが、「努力しても成功するとは限らない。しかし、成功している人は皆努力している」 僕も更なる精進を重ねなければいけない。

手紙

January 8, 2012

2時に寝たのに、時差ボケで朝六時にはお目目ぱっちりなので、ブログを少々。 ロスに戻ってくると手紙の山だった。ジャンクメールというのか迷惑メールというのか知らないが、基本的にそういう部類の手紙が大多数だが、それに埋もれて一枚のクリスマスカードが目に留まった。宛先を見なくても、字を見なくても、すぐに誰だかわかった。 渡米してから今年で10年目になるが、この10年間、毎年必ず誕生日の手紙とクリスマスカードを書いてわざわざロスの僕の住所宛に送ってくれるからだ。僕も毎年返信しているが、郵送ではなくメールの時もあるし、出せてない年もあったりした。 自分で言うのもなんだが、僕はどちらかと言えば筆まめな方で、普通の人よりは手書きの手紙を好んで書く方だ。しかも字が非常に汚い。ただ、手紙を書くからこそ分かるが、継続的に、定期的に誰かに手紙を送るという事は非常に手のかかる事だと知っている。だからこそ毎年届く手紙を見る度に、感謝の気持ちで一杯になるし、自分の事をいつも応援してくれる文面にはすごく勇気づけられる。 手紙を出してくれるのは、僕の高校時代のカフェテリアのおばちゃんだ。 すごく上品な人なので、カフェテリアのおばちゃんというと語弊があるが、当時からいつもかわいがってくれて、大盛り券無しにいつも大盛りにしてくれてたし、放課後遊びに行くと僕のために特別ケーキを用意してくれたりした。若い頃、渡米経験がある彼女は、僕が日本の大学に進学せずにアメリカで映画監督を目指すという馬鹿げた夢を誰よりも親身になって聞いてくれてたし、絶対夢を諦めるなと鼓舞してくれた。手紙を書くから向こうで住所が分かったら教えてくれと言われ、以来、彼女はこの10年間欠かさず手紙を書いてくれるし、僕の映画が日本で上映がある度に来てくれている。 僕のような不安定な職業を志す人間にとって、常に応援してくれる人の存在は計り知れないほど大きい。そういう方達が居てくれるからこそここまで来れたし、そういう方達のためにも更に頑張らないといけない、と手紙が届く度にいつも思う。この場を借りて、彼女にお礼が言いたい。無謀な夢を追いかけ続ける僕の事を信じ、毎年、毎年、素敵なお手紙を送って頂き、本当にどうもありがとうございます。 次に手紙が届く頃には、僕はもっと良い監督になっていたい。

ガール ウィズ ドラゴンタトゥー

January 7, 2012

見てしまった。噂は聞いていた。特報を見た時ちびり、(あのカットがすごい早いヤツ)予告編を見た時、背筋に寒気を覚えた。本は読んでないし、スウェーデンのオリジナルも見たかったが大好きなデビットフィンチャーが監督するというので、先にこっちを見ようと見ない様にしていた。 衝動的にぶらっと近くの映画館に見に行ったが、一人で見に行って良かった。男友達ならまだいいが、女性や家族と見に行ったら非常に気まずくなる映画だと思う。(老夫婦が映画館に多くてびっくりしたけど)確実に好きか嫌いに別れる作品だが、僕は非常に好きだ。久しぶりにこんなバイオレンスでセクシーな映画を見た。もうオープニングタイトルシークエンスを見た時に、こんな素晴らしい世界に3時間もいさせてくれるフィンチャーに感謝していたが、その後も2時間48分間、一分もつまらないとは思わなかった。 まだこれから見たい人もいると思うので、中身に関してはあまり詳しくは書かないが、女性に対する暴力への反抗がメッセージとして感じられた。僕が一番嫌う犯罪行為だから、その部分が全面的に押し出されているように感じたかも知れない。正直、痴漢とかレイプとかセクハラとかに対しては言葉では言い表せないくらい嫌悪感を覚える。そういう犯罪に対するアンチテーゼによって本作は描かれているので、僕は主人公のジャーナリストよりも、もう一人の主人公である社会に適合出来ていない天才少女を応援したくなるし同情もする。 さて中身ではなく、テクニックについてだが、「描写する題材ではなく、描写する表現方法の方が大事である」というのはヒッチコックの言葉だ。画家が描いたリンゴの絵があるとすると、画家がなぜリンゴを描いたのかではなく、どうやってリンゴを描いたかの方がアーティストにとって大事であると彼は言っていた。それに同感するわけではないが、この作品はそうかもしれないと思う。フィンチャーらしさが存分に出ている作品だった。絶妙なタイミングで主人公がスイッチするのも素晴らしいし、編集のリズムも音楽のセンスもダークな照明も抜群だ。それにカット(アングル)の数が半端じゃなかった。アメリカは日本と違い、様々なアングルで同じシーンを通して取るので、役者の人たちはシーンを最初から最後まで何回も通して演技をする。日本ではカット割りという技法で、時間の節約のため(昔はフィルムの節約のため)このアングルではこの台詞からこの台詞までしか撮らない、という方法が主流だ。アメリカではテレビでしかカット割りを使っていない。しかもフィンチャーは1つのアングルに平均して20テイクぐらい撮る。40テイクもざらにあるらしい。つまり1シーンに対して12のアングルがあったら、単純計算で240回同じシーンを撮り続ける。 そこまで一つ一つのショットにこだわっているから、こういうすごい映画が出来るのかと思う。普通、映画を見ていると、技術的なミスが最低でも2、3、目に止まる。(ひどい時は多すぎて数えられないくらいあるけど、、、)しかし、この映画を見ていたら一部の隙もなく、1コマ1コマからサウンドまで全てが意図的に作られているようで、その類いまれなテクニックに終始魅了されっぱなしだった。(スピルバーグのタンタンもそうだったな) 役者の一人がインタビューで言っていたが、フィンチャー監督は自分のやりたい様に撮るために撮影時間をきちんと確保すると言っていた。駆け出しの頃からそういう風に出来ていたわけではない。ただこの映画を見て、僕は別に240回も同じシーンを撮ろうと思わないが、自分の想い描いた映画を作るために必要な事をきちんと確保出来るような監督になるのを今後の大きな目標にしたいと思った。

新年明けました。

January 6, 2012

11月から年末まで怒濤の二ヶ月間を過ごし、気付いたらいつの間にか新年が明けてしまいました。 アメリカの永住権を保持するために六ヶ月に一度アメリカに戻らなければいけないので、編集を本格的に始める前に10日間だけロスに戻ってきました。基本的にこちらでは、新作の脚本とCGの作業を進めて行く予定です。 多少、時間に融通が効くようになったので、この二ヶ月見れなかった映画、読めなかった本、勉強したかった事をゆっくりとやっていこうと思います。今年の抱負は「有言実行」。言った事をきちんと守るようにしたいと思います。 それにしても、日本からロスに来ると、必ず体調を崩す。なぜだろう?しかも、12月の撮影で死ぬ程寒かったせいで凍傷になったのか、手足の指先に微妙に痺れが残っている。うーん。 今日は合間を見て、「ガールズウィズドラゴンタトゥー」という映画を見てきます!